蓮 三四七（【旧店名】蓮） 公式

銀座へ移転して意識も進化。味わいの頂点と盛り付けの美を追究

ミシュラン三つ星に輝く、神楽坂「石かわ」で学んだことを忠実に守りながら、銀座という地でさらに進化させた料理の数々は端正であり、上品さが浮かび立つ。料理の根底である「火入れ」には細心の注意を払い、旬素材の声を聞きながら火加減を調整し、頂点の味わいを引き出す。シンプルな中にも高さや彩りなど、日本人の心に響く盛り付けの美も神楽坂時代から一段と進化している。

基本を守りながら、時折みせる三科氏の遊び心

シンプルな仕立ての料理が軸のコースは、おまかせ1本のみ。だが、常連のリクエストに応えて割烹さながらの柔軟さも併せ持つ三科氏。時折、フライや煮付けを〆のご飯のお供として提供するなど、日本料理に遊び心も忍ばせる。中でも定番となりつつあるのが〆のカレー。リンゴや香味野菜、手羽などをじっくりコトコトと煮込み、甘味の中にピリッとした酸味を感じさせる〆に相応しい逸品だ。常連の心を掴む三科氏の遊び心は広く深い。

ゲストがくつろげる空間には有名画家が描いた蓮の一枚画

凛とした木の格子戸を開けた階下の先にあるのは、カウンター席と2つの個室。臨場感あるカウンター席は、穏やかな口調の三科氏の存在感と蓮の水墨画のコントラストで心から安らげる空間に。接待や会食での利用度が高い奧の個室は6名用と4名用があり、銀座であることを忘れてしまうほど静謐だ。