茶禅華（サゼンカ） 公式

川田智也氏（カワダトモヤ）─和の心で中国料理に新たな息吹を

1982年生まれ、栃木県出身。幼い頃から四川料理に心惹かれ、若くして料理人の道を志す。中国料理の名店「麻布長江」にて研鑽を積み、10年間ひたむきに中国料理に向き合う。その後、本場の味を日本の食材、風土、嗜好に合わせた一皿へと昇華させるため、日本料理店「龍吟」へ。和の技と心を習熟し、2017年「茶禅華」をオープンした。中国茶の豊富な知識を生かし、革新的な料理に合わせたティーペアリングを提供する。

中国料理の新境地に挑む、朴訥として美しい逸品

季節を愉しむコースは、ゲストとの会話の端々からインスピレーションを得て料理をアレンジ。食材の状態を見極め火入れした炭火焼きや、澄み切った黄金色が目にも美しい清湯スープなど、日本料理の手法を熟知した川田氏の才能を堪能できる。何より新鮮なのは、心地よい抑揚で供される多彩な料理と、温度や抽出方法にこだわった中国茶・台湾茶・日本茶とのペアリング。その口福の余韻に浸る一杯を目当てに来店するゲストも多い。

南麻布の洗練されたモダン空間。和と漢のミクスチャーを愉しむ

喧騒を離れた住宅街の一角に佇む、大使館公邸を改装した荘厳な一軒家。生い茂る竹林を抜け非日常的な空間に一歩足を踏み入れれば、そこにはクラシカルモダンな世界が広がる。料理との相性を考えて厳選した皿や壺、茶器などが気品良く並ぶさまは清々しく、窓の外の竹林は空間に優しさを添える。感性を刺激するアンティークのテーブルなどの美しい調度品もこの店の味わいの一つだ。