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西村晋作氏(ニシムラシンサク)―天ぷらの匠に魅せられて
1985年生まれ、長野県出身。共働きの両親の元で育ち、幼少期から料理をはじめる。17歳で上京した後、食への強い関心からフレンチや和食を独学で学び始める。27歳で「みかわ是山居」の天ぷらに衝撃を受けて以来、100回以上は通い詰め、その味と技を研究。専門書や論文を読み漁り、数年かけて研鑽を積んだ。2016年に本郷で「江戸前晋作」を開業。一人で4年半切り盛りした末に、2022年、人形町に移転を果たした。
天ぷらのセオリーにはない、低温を駆使した穴子の火入れ
産地直送の対馬産穴子は、店内の生け簀から締めたてを使用。まずは高温の油で衣を作ると、常温の油に入れ替え、ゆっくりと温度を上げながら140℃の低温で火を入れる。すると、皮は焼いたように香ばしく、ゼラチン質を纏った身はふっくらと軟らかく仕上がる、巧妙な火入れを施す。提供時には半分にカットし、味の強い頭側は煮詰めた丼つゆをあしらい濃厚な旨味を、塩でいただく薄衣の尾側はとろけるような食感を堪能できる。
蒸し、脱水、焼きのコントラストで、食材の持ち味を引き出す
粉は冷蔵庫で枯らすのが一般的だが、マイナス60℃で2日かけて乾燥させ、より軽やかな衣へと昇華させている。食材の状態を見極めながら、粉、水、卵のバランスは都度変えるが、タネによっては焼きを入れる部分、保護したい部分、水分を逃がす部分など、部位ごとに粉や衣の付け方に変化を加える。この技により、椎茸は最も香りを放つ傘の裏側に、絶妙なメイラード反応を起こさせることで、香りと旨味が開花するのだ。
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