ラトリエ あべ

阿部節夫氏（アベセツオ）−四国から世界へ山河内フレンチを発信

1954年、徳島県生まれ。日本のフランス料理の黎明期に、大阪のレストランで腕を磨き、スイスを筆頭に欧州各国でも研鑽を積む。1993年、阿南町に「シェ・アベ」を開業。自然豊かな環境と良質な食材を求め、2001年、美波町の古民家に拠点を移し、店名を「ラトリエあべ」に。完全予約制。

斬新でありながら、どこか懐かしいフランス料理

スペシャリテは、魚のコンソメ。ベースのスープには、ハタ、クエ、ノドグロなど地の高級魚を贅沢に。サラダ代わりに、バルサミコ酢で炊いた米と鰹や鯖の生ハム仕立てで握る“フランス風寿司”を添える。凝縮感のあるスープは香り高く、付け合わせの酸味のアクセントに遊び心を感じる逸品。阿部流フレンチの真骨頂だ。

古民家を改装した、庭屋一如の空間

海と山に囲まれた美波町に残る、築100年を超える日本家屋を改装。窓から四季折々で表情を変える日本庭園を望むことができる間も魅力で、個性あふれる阿部流フレンチを味わうのにふさわしい。料理を提供する器も、地元・栂瀬窯のもので統一するなど、滞在の時間を通じ、美波の自然、風土を体感できるレストランだ。