鳥匠 いし井

石井吉智氏（イシイヨシトモ）ーー「焼き切る」瞬間を逃さない

1974年生まれ、千葉県出身。飲食業界で最初に携わった大衆的な焼き鳥店に端を発し、日本料理店での修業を経て、自身の理想の焼き鳥店を構築すべく2016年に独立。「焼き過ぎず、焼かな過ぎず、焼き切る」を信条に、火加減が難しい備長炭を巧みに使いこなしながら日々焼き場に立つ。

高坂鶏を余すところなく味わえる至高のコース

先付・一品・串・締めからなる鶏尽くしのコース料理のメイン食材は、世界最高峰と謳われる高坂鶏。脂、肉質、内臓に至るまですべてにおいて、これまで数々のブランド地鶏を扱ってきた石井氏も「初めて出会う衝撃的な味わい」と絶賛する。紀州の備長炭でふっくらと焼き上げた鶏肉からあふれ出る上質の脂と旨味の余韻がいつまでも後を引き、満足感もひとしお。締めは親子丼やラーメンなど月替わりで。

隠れ家のような大人の空間で幸福感に満ちたひとときを

西天満の閑静な通りに建つ古民家をリノベート。炭の色に染め上げた重厚感のある黒い杉板の扉を開くと細長いアプローチが現れ、非日常の空間へと誘う。格子状の天井、風合いのある聚楽壁、洗練された高級感を醸し出す黒御影石の床。細部にこだわりを散りばめたカウンター10席のみの特別な空間で、石井氏の妙技を間近に望みながら味わう焼き鳥はまさに絶品。至福のひとときを約束してくれる。