カエンネ（ca'enne） 公式

臼井憲幸氏(ウスイノリユキ)ー八ヶ岳山麓の食材を探求

神奈川県横須賀市生まれ。大学卒業後、都内の和食店、イタリア料理店数軒を経て渡伊。ピエモンテの星付きレストランやエミリアロマーニャの生ハム工房で修業を深める。帰国後は都内などでシェフを務め、2020年、八ヶ岳山麓に「ca'enne」をオープン。八ヶ岳山麓を中心とする伝統的食文化を深掘りし、味噌や寒天などの地元食材、発酵や“凍み”の技術を活用した、この地でしか味わえないイタリアンを生み出す。

素材の旨みと香りを堪能できる薪火料理

肉や魚などの火入れは薪火焼きが基本。カウンターキッチンには薪火料理用の大型の炉を設置。都市部の厨房のように熾火や炭火に限定されることなく、豪快に上げた炎で食材を包み込むように、じっくり焼き上げることができる。食材が持つ水分を閉じ込めたまま、香りよくこんがりと仕上がるジビエや渓流魚、ウナギは絶品。

専用工房で生ハムを自家製

イタリアでの生ハム工房併設レストランでの経験を生かし、隣町の美ヶ原高原に構えた工房で生ハムを手作りしている。水分を抜きながら旨みを凝縮していく生ハムに適した豚肉を追求し、長野県産の長期飼育の放牧豚を使用。塩漬けした肉を信州諏訪の日本酒「真澄」の麹で保水しながら、ゆっくりと脱水しながら自然熟成させた生ハムは、口あたりはやさしく旨みと香りは驚くほど深い。