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松本進也氏(マツモトシンヤ)―古典を大切に自分らしさを追求
1978年、埼玉県生まれ。調理師専門学校卒業後、東京のホテルで和食の修業を始める。2004年「和久傳」へ。研鑽を重ね「高台寺和久傳」や「室町和久傳」の料理長もを歴任し、19年勤めた後、2023年に自身の店をオープン。店名は、中国古典「大学」の一節から取られ、「徳を積み、励むことが一番である」という意が込められている。
水にこだわりその日一番の出汁を使用。香り高く澄んだ煮物椀
料理に真摯に向き合う松本氏。その象徴と呼べるのが、茶懐石ではメインディッシュに位置づけられる煮物椀。毎日2カ所から井戸水を汲み、それぞれの水に合わせ一番出汁を取り、クリアで深みのある味わいの出汁を煮物椀などに使い分ける。繊細な味付けがしみじみ心と身体に染み渡る。
囲炉裏のような焼き台を操り、素材に合わせた火入れを実現
カウンター内に焼き台を設置。伊賀の陶芸家・辻村塊氏作の大鉢に炭を立て、魚介や鴨肉を焼いていく。魚は皮目だけをしっかり焼いてミディアムレアに仕上げたり、海老は湯むきをするかわりにさっと炙ったり、焼き台を駆使し、さまざまな料理を創造。伊勢海老は立てて焼くことで、上にいくほどレア感が残り、殻をむいてお造りとして出すと、一切れごとに違った味わいと食感を楽しむことができるという。
カード可
電子マネー不可
QRコード決済不可
有(4人可、6人可)